icl レーシック どっち|ICLとレーシックどっち?角膜の厚さと度数で分かれる理由
icl レーシック どっち:ICLとレーシック、どっちが合うかは手術の新しさより角膜の厚さと度数、涙の状態で決まります。検査で見る数字の読み方と、それぞれのリスクを代表院長が説明…
キム・ソニョン 代表院長
角膜・緑内障・白内障
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
「ICLは新しくて上位の手術、レーシックはひと昔前の手術」。知恵袋やSNSを読み比べていると、こう受け取っている方が少なくありません。実際には、ICLとレーシックのどっちが合うかを決めるのは手術の新しさではなく、角膜の厚さと形、近視の度数、涙の状態です。角膜に十分な余裕があり度数が中等度までならレーシック、強度近視や角膜が薄い場合はICLが候補に上がりやすい。大まかにはこの分かれ方になります。
ヒーリング眼科 代表院長のキム・ソニョンです。
夏休みや年末の連休を使って、韓国で視力矯正を受けようと考えている学生さんや社会人1〜3年目の方は、限られた休みの中で決めなければなりません。だからこそ、判断の軸を先に持っておくと迷いが減ります。ここでは、よく耳にする4つの思い込みを、目の中で実際に何が起きているかという仕組みから順にほどいていきます。
「ICLのほうが新しくて上」は本当ですか?
上下の関係ではなく、矯正する場所が違う別の手術です。レーシックは角膜そのものの形を変え、ICLは角膜を削らずに眼の中へレンズを足します。
レーシックは、角膜に薄いフラップ(ふた)を作ってめくり、その下の角膜実質をエキシマレーザーで削って度数を合わせ、フラップを元に戻す方法です。当院のエキシマレーザーはAMARIS Redで、クリアLASIKの手術時間は両眼で約10分です。
ICL(有水晶体眼内レンズ、眼内コンタクトレンズとも呼ばれます)は、角膜には手を加えず、虹彩の後ろ、水晶体の前のすき間に薄いレンズを入れる手術です。角膜の厚みを使わないため、超高度近視の方や、角膜が薄くてレーシック・ラセックが難しい方の選択肢になります。
度数が強い目ほど、この違いがはっきり出ます。ICLは「削れる量」に縛られないため、角膜の余裕が少ない目に向いた設計になっています。度数が強い方に絞った比較は、強度近視でICLかレーシックかを比べた記事で詳しく扱っています。
「強度近視でも、レーシックで多めに削れば済む」わけではありません
角膜は削った分だけ薄くなり、元には戻りません。手術後も一定の厚みを残す必要があるため、削れる量には上限があります。度数が強いほど削る量が増えるので、強度近視と薄い角膜が重なると、レーシックは候補から外れやすくなります。
米国食品医薬品局(FDA)も、レーシックが向かない可能性がある例として、角膜が薄い場合、瞳孔が大きい場合、度数がまだ安定していない場合などを挙げています。
逆に、角膜に余裕があり度数が中等度までなら、レーシックは回復が早く、痛みが少ないことが強みで、わざわざ眼の中に入るICLを選ぶ理由は薄くなります。角膜は薄いけれど度数はそれほど強くない、という目なら、フラップを作らないラセックが候補に入ることもあります。
ICLは「取り出せる」から、気軽に選んでいい?
取り出せることと、リスクが小さいことは別の話です。ICLは必要に応じてレンズを取り出せる可逆的な手術ですが、眼の中に入る手術であるという点で、角膜の表面で完結するレーシックとは性格が大きく違います。
米国眼科学会(AAO)は2009年の有水晶体眼内レンズに関する技術評価で、合併症として白内障の進行、角膜内皮細胞の減少、眼圧の上昇などを挙げています。そのためICLでは一般に、手術前に前房(角膜と水晶体の間のすき間)の深さや角膜内皮細胞の数を確かめ、手術後もレンズの位置や眼圧を定期的に見ていきます。
取り出せることの実際の意味は、将来の選択肢が残ることです。年齢を重ねて白内障の手術が必要になったときなど、レンズを取り出したうえで次の治療に進める余地があります。角膜を削っていないので、角膜の厚みもそのまま残ります。
ドライアイが心配な方は、手術の種類より先に涙を測ります
乾きの不安だけでICLに決めるのは早いことがあります。涙の量や、涙の膜がどれだけ早く崩れるかを先に測ると、乾きの原因が手術の種類とは別のところにあると分かる場合があるからです。
レーシックでフラップを作ると角膜の神経にも影響が及び、手術後しばらく目が乾きやすくなることがあります。この点ではICLのほうが乾きの負担は少ないと一般に考えられています。ただし乾きの原因がもともとの涙の質にある場合、どちらを選んでも乾燥感は残りえます。
検査の数字では涙の膜が短い時間で崩れていても、ご本人は乾きを自覚していないことがあります。一日中パソコンやスマートフォンを見る生活では、まばたきが減って涙が蒸発しやすくなり、自覚が追いつかないためです。強い乾燥がある方は、どちらの手術でも時期を調整するか、先に涙を整えることを考えます。当院では、その役割をドライアイクリニックが担っています。
休みが短くても受けられるのはどっち?
休みの長さだけではほとんど決まりません。当院の案内では、クリアLASIKもICLも回復の目安は「1〜2日で日常復帰」です。学生さんや若い社会人の場合、決め手になりやすいのは休みの日数より、度数がここ1年ほど安定しているかどうかです。
クリアLASIKでは、手術の翌日に同じ担当医が回復の状態を確認します。ICLでは一般に、手術後早い時期にレンズの位置と眼圧を確かめ、その後も間隔をあけて経過を見ていきます。確認の回数や時期は目の状態で変わるため、相談時に決めます。
街を歩く程度の予定は立てられても、プールや汗をかく予定は外しておくほうが無難です。韓国に何日滞在するか、コンタクトレンズを何日前から外すかは、目の状態とレンズの種類で変わるため、相談時に確認します。
移動の面では、当院は仁川空港から約70分、新論峴駅から徒歩1分の場所にあります。
検査では何を見て、ICLとレーシックのどっちに決まる?
角膜の厚さと地形図、度数、暗い場所での瞳孔の大きさ、涙液層、眼圧、角膜内皮細胞をそろえて見たうえで決まります。どれか1つの数字で決まることは少なく、組み合わせで方向が見えてきます。下の表は、各項目がどちらに傾きやすいかの目安です。
| 見る項目 | レーシックが候補になりやすい | ICLや別の方法を考える |
|---|---|---|
| 角膜の厚さ | 削った後も十分な厚みが残る | 残る厚みが足りない |
| 角膜地形図 | 形が整っている | 不規則な部分、円錐角膜の疑い |
| 度数 | 中等度までで安定している | 強度近視(安定していることが前提) |
| 暗所での瞳孔 | 光学部の設計で対応できる範囲 | 夜の光のにじみを強く気にする場合は設計ごと相談 |
| 涙液層 | 乾きが軽い | 強い乾燥があれば先に涙を整える |
| 前房の深さ・内皮細胞 | 判断材料としての比重は小さい | ICLには一定のすき間と細胞数が必要 |
暗い場所で瞳孔が大きく開く方は、夜間のにじみが出やすいかどうかを事前に考え、度数と光学部の設計を調整します。角膜と度数の関係をもう少し数字で追いたい方は、レーシックかICLかの分かれ目を角膜と度数で説明した記事が参考になります。
当院は1:1専任主治医制で、検査から手術、術後管理まで一人の主治医が担当します。検査結果は日本語の通訳とともに説明を受けられます。それぞれの手術の流れは、ICL(眼内レンズ挿入術)の案内ページとクリアLASIKの案内ページにあります。クリニック全体の案内はヒーリング眼科の日本語トップページから、韓国語になりますが本院サイトのICL解説も公開しています。
向いていない人と、どちらにも残るリスク
手術後の初期には乾燥感や、夜に光がにじむ・光の輪が見えるといった症状が出ることがあり、多くは時間とともに落ち着いていきますが、程度と期間には個人差があります。
レーシックで気をつけたいのは、フラップがあることです。格闘技など目に強い衝撃を受けやすい活動をしている方には、フラップのない方式が向くことがあり、職業や趣味も含めて判断します。ICLでは先に挙げたとおり、白内障の進行、眼圧の上昇、角膜内皮細胞の減少といった、眼の中の手術ならではの点に注意が必要です。まれではありますが、眼の中に入る手術である以上、感染症の可能性もあります。
いま手術を見送るか、時期を調整したほうがよいのは次のような場合です。
- 度数がまだ安定していない
- 妊娠中・授乳中である
- 強いドライアイがある
- 角膜地形図で円錐角膜の疑いがある
当院では手術後も生涯にわたって定期検診で経過を確認していきますが、それは見え方の結果を約束するものではありません。目は年齢とともに変わるため、帰国後も節目ごとに検診を受けることが、どちらの手術にも共通する備えになります。
ICLかレーシックかを決める前に、日本で最近測った検査結果の写真を1枚、LINEで送ってください。度数と、あれば角膜の厚さが分かるものです。度数や角膜の厚さが分かれば、おおよその方向をご案内します。最終判断は来院時の精密検査で、「今はどちらも見送る」という結論もあり得ます。
よくある質問
近視が何度以上ならICLになりますか?
全員に当てはまる一つの境目はありません。同じ度数でも、角膜が厚ければレーシックが候補に残り、薄ければICLが中心になります。度数と角膜の厚さ、形をあわせて見る精密検査で判断します。
ICLのレンズは入れたままでずっと大丈夫ですか?
ICLは必要に応じて取り出せる手術ですが、入れたあとも経過を見ていく必要があります。一般に、レンズの位置や眼圧、角膜内皮細胞の状態を定期検診で確認します。当院では術後も生涯にわたって定期検診で経過を確認していきます。
手術時間はICLとレーシックでどれくらい違いますか?
当院の案内では、クリアLASIKは両眼で約10分、ICLは両眼で約15分です。手術時間よりも、その前の精密検査に時間をかけて適応を確かめます。
検査結果の説明は日本語で受けられますか?
日本語の通訳がつき、検査結果と手術計画を日本語で聞いたうえで決めることができます。数字の意味が分からないまま決める必要はありません。
平日に休みが取りにくい場合、受診の時間帯はありますか?
診療は月〜木が10:00〜18:30、金曜は夜間診療で21:00まで、土曜は10:00〜14:00です(昼休み13:00〜14:00、日曜・祝日は休診)。金曜の夜や土曜を検査日の候補にすることもできます。
