レーシックのドライアイはいつまで?涙が少ない目と強度近視の目で違う理由
レーシック ドライアイ いつまで続くのか。多くは数か月で軽くなりますが、術前の涙液層やマイボーム腺、矯正量によって長引くことがあります。手術前に確かめたい点を整理しました。
キム・ソニョン 代表院長
角膜・緑内障・白内障
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
ヒーリング眼科 代表院長のキム・ソニョンです。レーシックのドライアイがいつまで続くかというと、多くは数週間から数か月で軽くなる一方、長引く人もいます。知恵袋やブログでは、短く済んだ人と1年以上続いた人の投稿が並んでいて、かえって迷う方が多いと思います。米国食品医薬品局(FDA)は、重いドライアイが起こりうること、そしてそれが永続する場合もあることをレーシックのリスクとして挙げています。
投稿の幅がこれほど広いのは、乾きの長さを分ける条件の多くが、手術前の目にすでにあるからです。涙液層の状態も、マイボーム腺の詰まりも、削った量も、投稿からはほとんど分かりません。強度近視で国内の眼科から「レーシックは難しいかもしれない」と言われた方や、夕方になるとコンタクトがつらくなる方にとって、知りたいのは平均値ではなく、自分の目ならどうなるかでしょう。

レーシックのドライアイはいつまで続く?
多くの方は、術後数週間から数か月のうちに乾きが軽くなっていきます。ただ、半年を過ぎても症状が残る人もいて、FDAは重いドライアイが永続する場合もあるとしています。期間に一つの正解はありません。
乾きが起こる中心には、角膜の神経があります。レーシックでは角膜に薄いフラップを作るため、その範囲の神経がいったん切れます。角膜の感覚が鈍ると、「乾いた」という信号が脳に届きにくくなり、まばたきや涙の分泌が減ります。神経はゆっくり再生し、感覚が戻るにつれて乾きも落ち着いていく、というのが一般的な流れです。仕組みの詳しい説明はレーシック後のドライアイが起こる理由にまとめています。
よく見られる経過を大まかに書くと、術後しばらくはゴロゴロ感やしみる感じがあり、その後は夕方や画面作業の後だけ乾く時期が続き、やがて目薬を忘れても困らない日が増えていきます。この移り変わりの速さが、人によって大きく違います。
長さを分ける最初の分岐は、術前の涙液層とマイボーム腺
手術前から涙液層が不安定な目や、マイボーム腺(まぶたの縁にある油の腺)が詰まり気味の目は、術後の乾きが長引きやすくなります。神経が回復するまでの乾きに、もともとの乾きが上乗せされるためです。
ドライアイは大きく、涙そのものが少ない「分泌低下型」と、涙は出ているのに油の膜が薄くてすぐ蒸発する「蒸発型」に分かれ、実際には両方が混ざっていることも少なくありません。当院の検査では、涙の量と質、涙液層が壊れるまでの時間、マイボーム腺の状態を測り、どのタイプかを見極めます。
乾いた角膜は表面が不規則になり、角膜形状解析や度数の測定値が安定しにくくなることも知られています。つまり乾きは、術後の不快感だけでなく、手術の設計に使う数字そのものにも影響しえます。涙液層が不安定な場合、当院ではまずドライアイの管理から始めます。表面が落ち着いてから測り直すのも、一般的な考え方です。
夕方になるとコンタクトがつらい、という感覚も手がかりになります。長年のコンタクト装用で涙液層が弱っているサインのことがあるからです。検査前にコンタクトを外す期間はレンズの種類によって変わり、具体的な日数は相談時に確認します。目安の考え方は検査前にコンタクトを外す時期の記事を参考にしてください。
強度近視だと、乾きは長引きやすい?
長引きやすい傾向はあると考えられています。度数が強いほどレーザーで削る量が増え、角膜の中で影響を受ける範囲も広がりうるからです。ただし度数だけで決まるのではなく、涙液層の状態との組み合わせで判断します。
強度近視で乾きやすい目では、レーシックだけでなく、ほかの方法も並べて比べます。角膜が薄い、または度数が非常に高い場合は、角膜を削らないICL(眼内コンタクトレンズ)を併せて検討します。フラップを作らないスマイル(SMILE)が候補になるのは、中等度の近視で角膜の厚みが十分にある場合です。ICLについては、米国眼科学会の技術評価(2009年)でも、有水晶体眼内レンズが強度近視の矯正手段として取り上げられています。
ICLにも眼内の手術としての条件があります。前房深度が浅い、角膜内皮細胞の数が足りないといった場合は見送るか、別の方法を考えます。また、度数がこの1年で変わっているなど屈折が安定していない時期は、どの術式でも手術を急がないほうがよいことを、FDAも患者向けの案内で示しています。
フラップを作るかどうかで変わる、乾きの出方
フラップの有無で、乾きの出方は変わる可能性があります。レーシックは角膜にフラップを作るため、神経への影響が広くなりがちです。2〜4mmの小さな切開で行うスマイルは、角膜神経への影響が少なく、乾燥感が比較的軽い傾向があります。
術式ごとに、乾きの面で考えることを並べると次のようになります。
| 術式 | 乾きについて考えること | 慎重に考えたい条件 |
|---|---|---|
| クリアLASIK(第4世代) | 薄いフラップを作るため神経への影響が広め。術前の涙液層の安定が前提 | 角膜が薄い、度数が非常に高い |
| スマイル(SMILE) | フラップを作らない小切開で、乾燥感は比較的軽い傾向。一時的な乾きは起こりうる | 遠視・老眼矯正が主目的、度数が非常に強い、角膜が薄い |
| パーフェクト ヒーリング LASEK | フラップを作らず表面側から矯正。上皮が治るまでの数日は、痛みやしみる感じ、乾いた感じが出やすい | 術前から涙液層が不安定(どの術式でも先に整える) |
| ICL | 角膜を削らず眼内にレンズを入れるため、乾きが強い目で検討されることがある | 前房深度が浅い、角膜内皮細胞が少ない |
表は一般的な傾向で、どの術式でも乾きが起こらないわけではありません。スマイルの適応や再矯正の考え方はスマイルレーシックの施術ページに詳しく載せています。どれが合うかは、角膜の厚み、形状、瞳孔の大きさ、涙液層、度数の安定性を見てから決まります。
ドライアイが長引くリスクと、早めに受診したい症状
時間とともに軽くなっていく乾きや、夕方・画面作業の後に強まる乾きは、回復の途中によく見られる経過です。一方で、強い痛み、充血の悪化、見え方が急に落ちる、目やにが増えるといった症状は乾き以外の問題の可能性があり、早めに眼科を受診してください。
FDAの説明によると、術後に涙が十分に作られなくなると、不快感だけでなく、かすみなど見え方の質の低下も起こりえます。治療としては集中的な点眼、涙点プラグ、ほかの処置が挙げられています。乾きでぼやけている状態を「度数が戻った」と思い込む方もいますが、両者は検査で区別できます。
ドライアイの治療は、タイプによって組み合わせが変わります。当院のドライアイクリニックでは、IPLやマイボーム腺圧出で油の腺をほぐす方法、抗炎症点眼や涙点プラグで涙を保つ方法を、検査結果に合わせて組み合わせます。詳しい流れはドライアイクリニックの検査と治療をご覧ください。韓国語の案内は本院のドライアイページにあります。

ドライアイは一度で治りきるより、続けて管理するうちに楽になっていく場合のほうが多い病気です。一日中画面を見る仕事が変わらなければ、症状が再び強くなることもあります。シェーグレン症候群や甲状腺の病気、服用中の薬が関わっている場合は、眼科の治療だけでは限界があり、内科との連携が必要になることがあります。
帰国してからも乾きが続いたら、どうする?
処方された点眼は指示どおり続け、強い症状があれば日本の眼科を受診してください。その際、受けた術式と手術日、術前の検査結果が分かる資料を持参すると、日本の医師も状態を判断しやすくなります。
目薬を自己判断でやめたり、回数を大きく変えたりするのは避けてください。乾きが軽くなってきた時期ほど点眼を忘れやすく、そこで症状がぶり返す方もいます。帰国前に、どの目薬をいつまで、何回差すのかを書き留めておくと迷いません。
当院は1:1専任主治医制で、検査から手術、その後の管理まで一人の主治医が担当します。再び来韓されたときも、同じ主治医が診ます。術後数日の過ごし方はレーシック後の観光はいつからかという記事で日ごとに書いています。韓国での滞在日数は検査結果によって変わるため、相談時に確認します。
手術を決める前に、乾きについて確かめておくこと
手術日を決める前に、ご自身のドライアイのタイプを知っておくことを勧めます。当院では、矯正手術の前にドライアイ検査を行い、必要であればマイボーム腺や涙液層を整えてから手術の時期と方式を決めています。
診察で聞いておくと判断しやすい点は、次の四つです。
- 涙液層が壊れるまでの時間は短いか、マイボーム腺に詰まりはあるか
- 自分の度数と角膜の厚みで、削る量はどの程度になるか
- 乾きの面から見て、フラップを作らない方法や角膜を削らない方法も候補になるか
- 術後の点眼はどのくらいの期間を想定しておけばよいか
この四つに答えが出てから手術日を決めても、遅くはありません。
ヒーリング眼科は新論峴駅から徒歩1分、ソウル特別市 江南区 江南大路470の10・11階にあります。月〜木は18:30まで、金曜は21:00まで夜間診療、土曜は10:00から14:00まで診療(昼休みは13:00〜14:00、日祝休診)しており、日本語の通訳を交えて相談できます。
国内でドライアイと言われたことがある方は、その検査結果か、いま使っている目薬の写真をLINEで送ってください。相談の際に、乾きが長引きやすい条件を一緒に整理します。「今は手術をしないほうがいい」という結論になることもあります。
よくある質問
レーシック後の目薬はいつまで差し続ければいいですか?
期間は乾きの程度と術後の経過で変わるため、一律の答えはありません。処方された回数と期間を守り、自己判断でやめないことが基本です。乾きが軽くなってきた時期にやめて、症状がぶり返す方もいます。
術後半年たっても目が乾くのは異常ですか?
半年を過ぎても乾きが残る人はいて、珍しいことではありません。FDAも、重いドライアイが永続する場合もあるとしています。続く場合は乾きのタイプを検査で確かめ、涙点プラグやマイボーム腺のケアなど原因に合った治療を検討します。
パソコン作業が多いと、術後の乾きは長引きますか?
画面を見ているあいだはまばたきが減りやすく、乾きを強める要因になります。術後しばらくは、こまめに目を休め、意識してまばたきをすることが役立ちます。一日中画面を見る仕事の方は、術前から涙液層の状態を確かめておくと見通しが立てやすくなります。
もともとドライアイ気味でもレーシックは受けられますか?
ドライアイがあっても受けられないとは限りませんが、先に整えたほうが回復と満足度の面で有利です。涙液層やマイボーム腺の状態を整えてから手術の時期と方式を決めます。乾きが強い場合は、フラップを作らないスマイルや角膜を削らないICLも比較の対象になります。
術後に見え方がぼやけるのは、視力が戻ってしまったからですか?
乾きによって角膜の表面が乱れると、一時的にかすんで見えることがあります。度数の戻りとは別の現象で、検査で区別できます。気になる場合は、自己判断せずに眼科で診てもらってください。