レーシックとラゼックの違いは、蓋を作るか表面から削るか
レーシックとラゼック(ラセック)の違いを、角膜に蓋を作るか表面から削るかの仕組みから説明します。痛みと回復、衝撃への強さ、角膜の厚みでの選び分けとリスクを確認できます。
キム・ソニョン 代表院長
角膜・緑内障・白内障
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
ソウル・江南のヒーリング眼科で代表院長をしているキム・ソニョンです。専門は角膜・緑内障・白内障です。ラゼックは、ラセックの別の書き方です。どちらもLASEKのことで、手術としては同じものを指します。
そのうえでレーシックとラゼックの違いをひと言で言えば、角膜の実質に薄い蓋(フラップ)を作ってその下を削るか、実質には蓋を作らず、表面の上皮をめくって削り、上皮を戻すか、です。度数を削る段階はどちらもエキシマレーザーが担うため、見え方を変える仕組みそのものは近く、差が出るのは手術後の数日間と、その後何十年も残る角膜の構造のほうです。
以下、ラゼックは当院の表記に合わせて「ラセック」と書きます。

レーシックとラセックは、角膜のどこに手を入れるかが違います
レーシックは角膜の中、ラセックは角膜の表面です。レーシックでは薄い蓋を作って起こし、その下の角膜実質をエキシマレーザーで削ってから蓋を戻します。縫合はなく、両眼で通常10分ほどの手術です。
ラセックには、角膜実質に蓋を作る工程がありません。一般的なラセックでは、角膜のいちばん外側にある上皮という薄い層をめくって脇によけ、その下を直接レーザーで削ってから上皮を戻します。上皮は数日かけて自然に再生し、そのあいだ眼を守るために保護用のコンタクトレンズを載せておくのが一般的です。
当院のエキシマレーザーはAMARIS Redです。度数を削る段階で同じ種類のレーザーを使うので、「どちらがよく見えるようになるか」という問いには、まず「角膜がどちらを許すか」で答えることになります。
痛みと回復の早さの差は、最初の数日に出ます
「来週には仕事に戻りたいのですが」という相談では、最初の数日の過ごし方がいちばん大きな違いになります。蓋を戻すレーシックは表面が早く落ち着き、当院の案内ではクリアLASIKは1〜2日での日常復帰が目安です。
ラセックは表面の上皮が再生するまで、しみる・涙が出る・まぶしいといった症状が出やすく、見え方が落ち着くまでの時間も長めになる傾向があります。
| 比べる点 | レーシック | ラセック(ラゼック) |
|---|---|---|
| 角膜に作るもの | 薄い蓋(フラップ) | 実質に蓋は作らない。上皮をめくって削り、戻す |
| 手術直後の数日 | 異物感や涙はあるが、早く落ち着きやすい | 上皮が再生するまで、しみる感じやまぶしさが出やすい |
| 見え方の安定 | 早い傾向 | ゆっくり安定する傾向 |
| 強い衝撃への構造 | 蓋の境界が生涯残る | 境界が残らない |
| 削れる量の余裕 | 蓋の厚みの分、残る角膜が少なくなる | 蓋がない分、残る角膜に余裕が出やすい |
この表は一般的な傾向です。上皮の治り方や痛みの感じ方には個人差が大きく、同じラセックでも数日で楽になる方もいれば、もう少しかかる方もいます。手術中については、どちらも注射ではなく点眼麻酔で行い、軽い圧迫感を感じる程度という方が多いです。
仕事の休み方まで具体的に考えたい方は、韓国でレーシックを受けるときの休みの組み方も参考になると思います。
ぶつかる・こするリスクがある仕事やスポーツなら?
眼に強い衝撃が加わる可能性が日常的にある方には、ラセックのほうが構造的に有利です。レーシックの蓋は回復後もその境界が生涯残り、まれに強い衝撃でその境界が影響を受けることがあるためです。
当院で行っているスマイルレーシック(SMILE)も、2〜4mmの小さな切開だけで矯正する方法で外からの衝撃に強く、運動や活動の多い方の選択肢になります。
格闘技や球技をする方、小さな子どもを抱っこする機会が多い方、現場仕事で顔に物が当たりやすい方は、この点を検査の前に医師へ伝えておくと判断がぶれません。
反対に、衝撃の心配がほとんどない生活で、とにかく早く画面仕事に戻りたい方には、レーシックの回復の早さがそのまま利点になります。どちらが優れているかではなく、生活のどこに重心があるかで答えが変わります。
角膜の厚みは、どちらを選ぶかにどう効く?
角膜の厚みが書かれた検査用紙を手に「これは薄いほうですか」と尋ねられる場面があります。薄めであるほど、ラセックや別の方法を検討する理由が増えます。レーシックは蓋の厚みの分だけ深いところで削るので、手術後に残る角膜(残余角膜)が少なくなるからです。
検査では、角膜の厚み、角膜地形図(トポグラフィー)、瞳孔の大きさ、涙液層をまとめて測ります。判断は厚みの数字ひとつで決まるわけではありません。たとえば次のような所見は、選択を変える材料になります。
- 地形図に、円錐角膜を疑わせるわずかな不規則がある。この場合はレーシックもラセックも見送るのが原則です。
- 必要な矯正量に対して、蓋を作ると残る角膜に余裕がなくなる。ラセック、度数によってはICL(眼内レンズ挿入術)を比べます。
- 暗い場所で瞳孔が大きく開く。どちらの方法でも夜の光のにじみが出やすくなるため、矯正する範囲の設計を事前に検討します。
度数が非常に強い場合や、角膜を削る量が足りない場合には、角膜を削らずに眼の中にレンズを入れる方法が選択肢になります。
角膜の厚みが書かれた検査用紙が手元にあれば、写真をLINEで送ってください。
ドライアイが気になる場合、どちらの方法が楽?
どちらの手術でも、一時的に乾きが強くなることがあります。角膜を扱う手術は、角膜の知覚神経に影響して涙の出方を変えることがあるためで、方法の違いよりも、手術前の涙液層がどれだけ安定しているかのほうが回復を左右しやすいです。
もともと人工涙液が手放せない方は、どちらの方法を選ぶかを決める前に、マイボーム腺の働きや涙の質を確認し、必要であれば先にドライアイを整えてから手術の時期を決めるほうが、回復も満足度も安定しやすくなります。当院にはドライアイクリニックがあり、乾きのタイプを調べたうえで手術の時期を考えることができます。
どちらにも共通するリスクと、向いていない目
レーシックにもラセックにも、手術である以上リスクがあります。多くは一時的なものですが、事前に知っておいてほしいものを分けて書きます。
両方に共通するのは、乾き、夜間の光のにじみ(ハロー・グレア)、狙った度数からのずれ(過矯正・低矯正)、年月を経て度数が少し戻ることです。レーシックに特有なのは蓋に関わるトラブルで、頻度は高くありません。ラセックに特有なのは最初の数日の痛みと、治る過程で角膜の表面がわずかに濁ることがある点で、多くの場合は点眼で経過を見ます。
次のような場合は、どちらの方法も今は見送るか、まず眼の状態を整えることを優先します。
- 円錐角膜の疑いや角膜の瘢痕がある
- 強いドライアイがある
- 度数がまだ変動している
- 妊娠中・授乳中である
FDAは、角膜が薄い方、瞳孔が大きい方、度数が安定していない方なども、レーシックについて慎重に考えるべき例に挙げています。夜の運転が多い方は、レーシック後の光のにじみと瞳孔の関係もあわせて読んでみてください。
もし手術後に度数が戻った場合でも、選択肢はあります。残った角膜に余裕があれば表面からの再矯正、蓋の状態が良ければ蓋を持ち上げての補正、角膜が薄すぎればICLというように、検査結果で道が変わります。当院ではLASIK・LASEKの再手術を専門に扱うセンターを運営しています。
韓国で受けるなら、日程の組み方がまず変わります
方法の違いは、渡航の計画にもそのまま響きます。回復の早いレーシックと、表面の再生を待つラセックでは、術後に韓国で過ごす時間の考え方が違うためです。何日滞在が必要かは、検査結果と選ぶ方法で変わります。

当院のラセックは「パーフェクト ヒーリング LASEK」という名前で行っています。ここまでのラセックの手順は一般的な説明です。
クリニックは新論峴駅から徒歩1分、仁川空港から約70分の場所にあります。金曜日は21:00まで診療しています。滞在日数や到着日にどこまで受診できるかは、航空券を取る前に相談で確認してください。検査結果と手術計画は日本語の通訳とともにご説明し、検査から手術、術後の管理まで1人の専任主治医が担当します。所在地はソウル特別市 江南区 江南大路470, 10・11階です。
仕組みの全体像を韓国語のページで確かめたい方は、本院サイトのラセックの説明も参照できます。ヒーリング眼科の日本語トップページから各治療の案内に進むこともできます。
手元に日本で受けた眼科検査の結果があれば、角膜の厚みや度数が書かれた用紙を写真に撮ってLINEで送ってください。その数字と、仕事やスポーツなど生活の様子を添えていただければ、レーシックとラセックのどちらが候補になりそうかを、可能な範囲でご案内します。最終的な判断は、来院時の精密検査で決まります。
よくある質問
ラゼックとラセックは別の手術ですか?
同じ手術です。英語のLASEKをカタカナにするときの表記の違いで、ラゼックと書くこともラセックと書くこともあります。クリニックによって表記が違うだけなので、両方の情報を同じものとして読んで問題ありません。
強度近視の場合、レーシックとラゼックのどちらが向いていますか?
どちらとも限りません。度数が強いほど削る量が増えるため、角膜の厚みに余裕がなければ、レーザー以外の方法として角膜を削らないICLを検討することがあります。おおむね-10D以上の超強度近視では、ICLを比べる場面が増えます。最終的には角膜の厚みと地形図の検査で判断します。
レーシックを受けた後に、ラゼックの方法で再矯正することはありますか?
あります。残った角膜に余裕があれば、表面から整えるラセック方式で再矯正することがあります。蓋の状態が良ければ蓋を持ち上げて補正する方法もあり、角膜が薄すぎる場合はICLを検討します。以前の手術の記録があれば判断の助けになります。
ラゼックの後に入れる保護用のレンズは何のためですか?
角膜表面の上皮が再生するまで、眼を守るための度の入っていないコンタクトレンズです。上皮が落ち着くまでの数日間、まばたきによる刺激をやわらげる役割があります。外すタイミングは術後の診察で医師が確認します。
手術中の痛みは、レーシックとラゼックで違いますか?
手術中はどちらも点眼麻酔で行うため、軽い圧迫感を感じる程度という方が多いです。違いが出やすいのは手術後で、ラゼックは上皮が再生するまでの数日間、しみる感じやまぶしさが出やすくなります。感じ方には個人差があります。