レーシック 近視戻りは防げない?よく聞く4つの思い込みと仕組み
レーシック 近視戻りはなぜ起こり、戻ったら何ができるのか。強度近視・スマイル・スマホにまつわる4つの思い込みを仕組みから整理し、帰国後に確かめることまで院長が説明します。
キム・ソニョン 代表院長
角膜・緑内障・白内障
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
レーシック 近視戻りとは、手術で整えた度数の一部が、年月とともにまた近視の側へ動く現象です。原因は角膜の表面が治る過程での変化と、眼そのものの近視の進行の2つに分けられ、戻った量と残っている角膜の厚みで、その後の選択肢が決まります。韓国で手術を考える方にとっては「帰国してから戻ったら、もう一度ソウルまで来ないといけないのか」というのが、いちばん引っかかる点だと思います。
レーシック・ラセックの再手術専門センターを運営するヒーリング眼科で、代表院長を務めるキム・ソニョンです。
当院では検査から手術、術後管理までを一人の担当主治医が受け持ちます。近視戻りについてよく耳にする4つの思い込みを、角膜の中で何が起きているかという仕組みから順に見ていきます。
すでに手術を受けていて戻りが気になっている方は、手術を受けた年と術式、今の眼鏡かコンタクトの度数をLINEで送ってください。日本語でお返事します。

近視戻りは、角膜と眼の奥行きの両方で起こる
近視戻りの原因は、角膜表面の再生による変化と、眼軸(眼の奥行き)が伸びる変化の2つです。前者は手術後の比較的早い時期に、後者は年単位でゆっくり起こります。
レーシックは角膜の中央を削って平らにし、光の曲がり方を変える手術です。削られた部分の上にある角膜上皮という薄い膜は、治る過程で少しずつ厚みを増し、くぼみを埋めようとします。上皮が厚くなった分だけ角膜のカーブがわずかに元へ近づき、矯正した度数の一部が戻ります。削る量が多いほど埋めるべきくぼみも深くなるため、強い近視を大きく矯正した眼ほど、この戻りが目立ちやすくなります。
もう一つは、角膜とは関係のない変化です。眼軸が伸びると、角膜をどれだけ正確に整えていても、ピントは網膜の手前にずれていきます。20代前半までは近視が進みやすいため、手術の前に度数が落ち着いているかを確かめる理由がここにあります。米国食品医薬品局(FDA)も、過去1年のうちに眼鏡やコンタクトの度数が変わっている人はレーシックの候補にならない場合があると説明しています。
つまり「戻り」と一言で言っても、角膜の再生による戻りなのか、眼の近視が進んだのかで、次に考える手が変わります。
一度戻ったら、もう打つ手はないのですか?
打つ手は残っていることが多いです。戻った度数の量、残っている角膜の厚み、角膜の形が安定しているかの3点で、追加の矯正、ICL、眼鏡やコンタクトでの補正のどれが現実的かが決まります。
この思い込みにも本当の部分はあります。角膜は一度削っているので、残りの厚みが足りなければ、もう一度レーザーで削ることはできません。その場合は角膜を削らずに眼の中へレンズを入れるICLという方法があり、必要に応じて取り出せる手術です。角膜に余裕があれば、表面からラセック方式で整える再矯正や、レーシックのときに作った弁を持ち上げて補正する方法が候補になります。
再手術の考え方はレーシックの再手術と度数の戻りについての記事に詳しくまとめました。
当院の再手術の流れはLASIK・LASEK 再手術のページ、韓国語の本院サイトの再矯正の案内でも確認できます。
強度近視だと戻りやすいのですか?
戻りやすい傾向はあります。矯正する度数が大きいほど削る量が増え、上皮が埋め戻す余地も大きくなるためです。ただ、強度近視だから戻ると決まっているわけでもありません。
一般に眼科医が手術前に見るのは、角膜の厚みから削る量を引いて、どれだけの厚みが残るかという計算です。角膜形状解析(トポグラフィー)で角膜の下側だけが急なカーブになっていないか、円錐角膜の兆しがないかも確かめます。残る厚みが心もとない眼や、形に不規則さがある眼では、レーザーで無理に削り切るより、ICLで角膜を温存するほうが向いていることがあります。
削れる量の限界については強度近視とレーシックの限界の記事を、ICLとの比べ方は強度近視でICLかレーシックかを比べた記事をご覧ください。
スマイルなら近視戻りはしない?
スマイルでも近視戻りは起こりえます。方式が違っても、角膜の組織を取り除いて度数を変える点は同じで、眼軸が伸びて近視が進む眼では、どの方式でも度数は動きます。
スマイルレーシック(SMILE)は、レーザーで角膜の内側に薄いレンズ状の組織を作り、2〜4mmの小さな切開から取り出す方法です。角膜表面へのダメージが少なく、ドライアイの負担が比較的軽いこと、外からの衝撃に強いことが特徴で、運動や活動の多い方に選ばれています。
一方で、スマイルの再矯正の方法はレーシックとは異なります。将来の追加矯正まで考えるなら、この違いも手術前に聞いておいてよい点です。詳しくはスマイルレーシックのページにまとめています。
スマホの見すぎで戻る、という話の本当の部分
手術後のスマホやパソコン作業が、それだけで角膜の形を元に戻すことはありません。ただ、画面を長く見ると瞬きが減って涙の膜が乱れ、一時的に見え方がぼやけることがあり、これを戻りと感じる方がいます。

近距離作業と近視の進み方の関係は、若い年代を中心に研究が続いている分野で、はっきり言い切れることは多くありません。確かなのは、涙液層が不安定な状態で度数を測ると、本来の度数とずれた数字が出やすいということです。
夕方だけ見えにくい、瞬きをすると一瞬はっきりする、という場合は、まず涙の状態を整えてから測り直すほうが、本当の戻りかどうかを見分けやすくなります。手術前からドライアイがある方は、手術の前に涙を整えておくと、術後の見え方も落ち着きやすくなります。
近視戻りが起こりやすい眼と、手術のリスク
戻りが起こりやすいのは、度数が大きい眼、まだ度数が動いている眼、残る角膜の厚みに余裕がない眼です。戻り以外にも、乾燥感、夜間の光のにじみ(ハロー・グレア)、矯正が足りない・強すぎるといった可能性があり、手術の前に知っておく必要があります。
米国眼科学会(AAO)は、レーシックの後に追加の矯正が必要になる人がいること、また年齢とともに老眼など別の見え方の変化が起こることを説明しています。手術で整えた度数は、その後の眼の変化まで止めるものではありません。
次のような場合は、手術の時期をずらすか、別の方法を考えるほうが妥当です。
| 状態 | 考えられる対応 |
|---|---|
| 1年以内に度数が変わっている | 度数が落ち着くまで待つ |
| 角膜が薄い・形が不規則 | ラセックやICLを含めて検討 |
| 強いドライアイがある | 先に涙の状態を整える |
| 妊娠中・授乳中 | 時期を調整する |
戻りの程度も、ここに挙げたリスクの出方も、人によって違います。手術が向いているかどうか、どの方式が合うかは、来院しての精密検査で決まります。
いま迷っている段階なら、直近の眼科で測った度数の記録と、気になっている点をひとつLINEで送ってください。日本語でお返事します。
帰国後に戻りを感じたら、まず何をすればいいですか?
まず日本の眼科で視力と度数を測ってもらい、その数字を記録に残してください。手術の記録と並べると、角膜の変化による戻りなのか、近視の進行なのか、涙の乱れによる一時的なぼやけなのかを見分ける手がかりになります。
米国食品医薬品局は、手術後しばらくは見え方が揺れることがあると説明しています。術後の早い時期に少し見えにくくても、それだけで戻りと決めつけず、一定の間隔を空けて測った数字の動きで判断します。
手元に用意しておくと話が早いのは、次の3つです。
- 手術を受けた年月と術式(レーシック、ラセック、スマイルなど)
- 手術前の度数と、手術で矯正した度数
- 手術の前に測った角膜の厚みが分かる検査記録
再検査のために渡航する場合、ヒーリング眼科は新論峴駅から徒歩1分の江南大路470、10・11階にあります。金曜日は21:00まで夜間診療、土曜日は10:00〜14:00に診療しているので、週末を使った日程も組みやすくなります。診療内容や所在地はヒーリング眼科の日本語トップページにまとめています。滞在日数は検査の内容によって変わるため、相談の際に確認してください。
手術の記録が手元にある方は、その写真と今の度数をLINEで送ってください。記録が見つからない方は、手術を受けた年と術式だけでも構いません。日本語でお返事します。
よくある質問
レーシックの近視戻りは、手術から何年くらいで起こりますか?
角膜表面の再生による戻りは、手術後の比較的早い時期に起こりやすい変化です。眼軸が伸びて近視が進む場合は、年単位でゆっくり起こります。術後しばらくは見え方が揺れることもあるため、一定の間隔で測った度数の動きで判断します。
近視が戻ったら、眼鏡の生活に戻るしかありませんか?
残っている角膜の厚みに余裕があれば、追加の矯正が候補になります。角膜が薄い場合は、角膜を削らずに眼の中へレンズを入れるICLという方法もあります。どれが現実的かは、精密検査で角膜の厚みと形を確かめてから決まります。
近視戻りを防ぐために、術後にできることはありますか?
手術前に度数が1年ほど落ち着いているかを確かめることが、戻りを減らす第一歩です。術後は目をこすらない、指示された点眼を続ける、涙の状態を整えるといった基本が見え方の安定につながります。画面作業が長い方は、意識して瞬きをし、休憩を取るようにしてください。
他の眼科で受けたレーシックの戻りも相談できますか?
ヒーリング眼科は、他院でレーシックやラセックを受けた後に視力が戻った方のための再手術専門センターを運営しています。最初の手術の記録があると、残っている角膜の厚みや手術の方式を確かめやすくなります。記録の写真と今の度数をLINEで送っていただければ、日本語でお返事します。
戻りの再検査のために、韓国には何日滞在すればいいですか?
必要な日数は、検査の内容と再手術を行うかどうかによって変わるため、相談の際に確認してください。ヒーリング眼科は新論峴駅から徒歩1分で、金曜日は21:00まで診療しています。航空券を取る前に、行きたい時期をLINEでお知らせください。