白内障手術平均年齢より若い?費用・経過・方法と適応の目安
白内障手術平均年齢より若くても、手術の時期は見え方と検査で決まります。向く人・待ってよい人、費用・経過・方法を日本語通訳常駐のソウル江南の眼科院長が解説。
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
白内障手術平均年齢よりずっと若いのに白内障と言われ、韓国で手術を受けて早すぎないか、少ない休みで日本へ帰るまでに落ち着くのか、と迷っていませんか。予約や航空券を決める前に、少しだけ読んでみてください。年齢と手術時期の関係、手術の方法、帰国までの経過、費用を左右するものが分かり、ご自身の目と予算にどの選択が合うかを考えやすくなるはずです。
こんにちは。ヒーリング眼科 代表院長のキム・ソニョンです。角膜・緑内障・白内障を専門とし、白内障手術では検査から手術、術後の診察まで1:1の専任主治医が担当します。
この記事を書いたのは、平均年齢と自分の年齢を比べて手術の時期を決めてしまうことが、白内障でよく起きる思い違いだからです。
白内障は加齢とともに増え、米国国立眼研究所(NEI)は、80歳以上の米国人の半数以上が白内障を持つか手術を済ませていると説明しています。それでも手術の時期を決めるのは平均の数字より、かすみが運転や仕事、読書の妨げになっているかどうかと、検査で分かる目の状態です。
日本の眼科で白内障と言われたときの診断内容が、メモでも手元にあれば、それと休みが取れる日程をLINEで送り、「この年齢で今手術を考えるべきか」と一つだけ聞いてみてください。
白内障手術平均年齢より若くても白内障になるのはなぜ?
白内障は、目の中でカメラのレンズの役割をする水晶体が濁る病気です。NEIによると、40歳前後から水晶体のたんぱく質が少しずつ変化し始めます。多くの方はそこからゆっくり進み、生活に支障が出るのは60代以降になることが多いのですが、進み方は人によって大きく違います。
平均より早く進みやすいのは、糖尿病がある方、ステロイドの薬を長く使ってきた方、目のけがや目の手術を経験した方などで、NEIもこれらを危険因子に挙げています。一般に、強度近視の方も水晶体の中心が硬く濁るタイプの白内障が早めに出やすいとされます。アトピー性皮膚炎に伴う白内障が、20〜30代で見つかることもあります。
40代・50代で白内障と言われること自体は、珍しい話ではありません。気にしていただきたいのは、濁りの場所とタイプです。水晶体の後ろ側の中心が濁るタイプは、濁りが小さくても、まぶしさや手元の読みにくさが強く出ることがあります。
年齢より先に、検査で私が確かめること
手術の前に私が確認するのは、角膜内皮細胞の数、黄斑と視神経の状態、眼圧、涙の膜、瞳孔の反応、そして両眼の生体計測です。生体計測では眼の長さ、角膜のカーブ、乱視の軸を測り、それをもとに眼内レンズの度数を決めます。
働く世代の方で見落とされやすいのが涙の膜です。パソコン作業が長くドライアイ気味だと、角膜のカーブが正しく測れず、レンズの度数がずれる原因になります。白内障などの手術前にドライアイを整える理由は別の記事で説明しました。また瞳孔が大きめの方は、多焦点レンズで夜の光のにじみを感じやすいことがあります。
80代の方では、黄斑変性や緑内障など、水晶体以外に見え方を左右する病気が隠れていないかを重く見ます。そうした病気があると、白内障を取り除いても期待したほどくっきりしないことがあるからです。
同じ検査結果でも、見えにくいのが夜の運転なのか、書類の細かい文字なのかで、選ぶレンズの考え方は変わります。数字と暮らし方の両方がそろって、はじめて方針が決まります。
手術を受けるべき人、待ってよい人の違いは?
白内障手術平均年齢の数字は、統計の取り方や国によって変わります。ご自身の判断に使うなら、次のような状況で考えるほうが役に立ちます。
| 状況 | 考えやすい方向 | 検査で確かめたいこと |
|---|---|---|
| かすみが運転・仕事・読書の妨げになっている | 手術を検討する時期 | 黄斑・視神経・角膜内皮 |
| 濁りが軽く、日常にほとんど支障がない | 経過を見ながら時期を決める | 定期検査での進み方 |
| 40〜50代の強度近視で、片眼だけ濁りが強い | 左右の度数差を考えて計画する | 両眼の眼の長さと度数 |
| 80代以上で持病がある | 持病の安定を先に確かめる | 血糖・服用中の薬・眼圧 |
NEIは、多くの方は手術を急ぐ必要がなく、待っても通常は目を傷めないと説明しています。ただ、濁りが非常に進むと手術の難度が上がることがあるため、待つにしても定期的な検査は続けてください。年代ごとの考え方は白内障手術を何歳で受けるかを整理した記事にもまとめています。
たとえば、こんな場合
48歳で-8D前後の強度近視があり、右眼だけかすみが強くなってきたとします。有給は5日で、片眼だけ手術するか迷っている、という状況です。
この場合、私が最初に考えるのは左右の度数差です。右眼だけ水晶体を眼内レンズに替えて遠くに合わせると、左眼は強い近視のまま残り、左右の見え方の差が大きくなります。メガネでは差を埋めにくく、しばらく片眼だけコンタクトで補う期間が必要になることもあります。
もう一つは手元の見え方です。強度近視の方は、メガネを外せば手元が見えることに慣れています。単焦点レンズを遠くに合わせれば手元用のメガネが必要になり、手元寄りに合わせれば遠くを見るときにメガネが要ります。どちらが毎日の仕事に合うかを、一緒に考えることになります。
それを決めるのは検査の数字と休みの日数の両方なので、相談の段階で日程を伝えていただくと話が進みやすくなります。
白内障手術の方法とレンズはどう選ぶ?
現在の白内障手術は、超音波水晶体乳化術が標準です。角膜に2〜3mmほどの小さな切開を作り、超音波で濁った水晶体を細かく砕いて吸引し、その場所に眼内レンズを入れます。点眼麻酔で行い、手術時間は片眼で約15〜20分、入院は必要ありません。
眼内レンズには、ピントが一か所の単焦点、遠くと近くなど複数にピントがある多焦点、乱視を矯正するトーリックがあります。単焦点は夜の見え方がすっきりしやすく、多焦点はメガネに頼る場面を減らせる一方、夜の光のにじみ(グレア・ハロー)が出ることがあります。
一度入れた眼内レンズは再び濁ることがなく、そのまま使い続けます。若い年代ほどレンズと付き合う年数が長いので、今の仕事だけでなく10年後、20年後の暮らしも思い浮かべて選ぶ価値があります。検査結果や暮らし方から多焦点が合わないと判断すれば、私は単焦点をお勧めします。
韓国語を読めるご家族がいれば、ヒーリング眼科本院のプレミアム眼内レンズのページを一緒に見てもらうと、レンズの種類を家族で話し合いやすくなります。
術後の経過と、日本に帰るまでの日数は?
術後は軽い異物感や涙、まぶしさが出ることがありますが、多くは時間とともに落ち着きます。多くの方は翌日の経過確認のあと、日常生活に戻れます。視力は数日から数週間かけて安定し、多焦点レンズでは見え方に慣れるまでもう少し時間がかかることがあります。
韓国での滞在日数は、片眼か両眼か、どのレンズを選ぶかで変わるため、航空券を取る前に相談の段階で確認してください。少なくとも翌日の確認までは韓国にいる前提で休みを数えておくと、計画が立てやすくなります。日を追った見え方の変化は白内障手術後の回復と過ごし方の記事に詳しく書きました。
ご両親の手術に付き添う形で来られる方は、親と一緒に韓国で白内障手術を受けるときの準備も参考にしてください。当院は新論峴駅から徒歩1分、金曜は21時まで、土曜は14時まで診療しており、日曜・祝日は休診です。
知っておきたいリスクと副作用
手術の直後によくあるのは、異物感、涙、まぶしさで、多くは数日のうちに軽くなります。多焦点レンズでは、夜の光のにじみがしばらく続くことがあります。
数か月から数年たって、レンズを支える袋が濁り、再びかすんで見える後発白内障が起こることがあります。これはレーザーで対処できます。感染のように頻度は低くても重い合併症の可能性も、どんな手術でもゼロとは言えません。一般に、強度近視の方は白内障手術の後に網膜剥離が起こる危険がやや高いとされています。
次のような方は、手術の前に時期や方法を慎重に考える必要があります。
- 濁りがまだ軽く、日常にほとんど支障がない方
- 黄斑変性・緑内障・角膜内皮の傷みなど、ほかの目の病気がある方
- 糖尿病や自己免疫疾患がコントロールされていない方
- 一部の前立腺の薬など、手術に影響しうる薬を飲んでいる方
日本に帰ってから、痛みが強まる、急に見えにくくなる、充血が増す、飛蚊症が急に増える、視野の一部が欠ける、といった変化があれば、その日のうちに日本の眼科を受診してください。回復の速さや見え方は人によって違い、手術が向いているかどうかは来院時の検査で判断します。
白内障手術の費用を左右するもの
費用を大きく動かすのは、年齢よりも次のようなことです。
- 眼内レンズの種類(単焦点・多焦点・乱視矯正の有無)
- 片眼だけか、両眼か
- 術前の精密検査の内容
- ほかの目の病気があり、追加の検査や治療が必要かどうか
- 韓国での滞在日数(宿泊や移動)
当院の提携ホテルとして、瑞草区のオクラウドホテルがあります。料金の案内や対応言語はヒーリング眼科の日本語ページでも確認できます。ご自身の場合の費用は、片眼か両眼か、気になっているレンズの種類を書き添えてLINEで聞いてみてください。
最初の一通は、日本で受けた検査結果の写真を1枚と、休みが取れる日程だけで十分です。「片眼だけ先に手術する必要があるか」のように、いちばん気になっている質問を一つ添えてください。来院された日には私が目を検査し、その数字と暮らし方に合う方法をお勧めします。
よくある質問
40代で白内障と言われるのは珍しいことですか?
珍しいことではありません。水晶体の変化は40歳前後から始まり、糖尿病、ステロイドの使用、目のけが、強度近視などがあると早めに進むことがあります。手術が必要かどうかは、年齢より見えにくさの程度と検査結果で考えます。
80代でも白内障手術は受けられますか?
年齢だけで受けられないということはありません。黄斑や視神経、角膜内皮の状態、持病や服用中の薬を確認し、安全に進められるかを検査で判断します。持病がある場合は、その安定を先に確かめます。
手術の方法で痛みはありますか?
点眼麻酔で行うため、注射は使いません。手術中は光がまぶしく感じる程度の方が多く、術後のわずかな異物感や涙は時間とともに落ち着きます。
片眼ずつと両眼、どちらで計画しますか?
両眼の濁りの程度、左右の度数差、休みの日数によって変わります。強度近視で片眼だけ手術すると左右差が大きくなることがあるため、検査結果を見て一緒に計画を立てます。
術後の経過で、帰国後に気をつけることは?
視力は数日から数週間かけて安定します。痛みの増加、急な見えにくさ、充血の悪化、飛蚊症の急増があれば、その日のうちに日本の眼科を受診してください。出発前に受診先を決めておくと動きやすくなります。
