白内障手術リスク高齢者で気をつけることは?費用・経過・方法
白内障手術リスク高齢者で変わるのは年齢より持病と目の状態です。1人の専任主治医が検査から術後まで担当。見送る目安と費用の決まり方、LINEで送るものを説明します。
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
「白内障手術リスク高齢者」と検索しながら、70代、80代の親を飛行機に乗せて韓国で白内障手術を受けさせて大丈夫なのか、迷っていませんか。航空券や付き添いの休みを決める前に、ここまで読んでみてください。読み終えるころには、年齢よりもリスクを左右する目と体の条件、手術の方法の選び方、術後の経過でよく聞く話の実際、費用が何で決まるかがわかり、親御さんの目と予算に合う進め方を判断しやすくなるはずです。
こんにちは。ソウル・江南のヒーリング眼科で代表院長を務めるキム・ソニョンです。角膜・緑内障・白内障を専門とし、欧州白内障屈折手術学会(ESCRS)の正会員です。当院では検査から手術、術後の診察まで1人の専任主治医が担当し、日本語の通訳が常駐しています。料金は韓国人と外国人で同じです。新論峴駅から徒歩1分なので、長く歩くのがつらい方でも駅からの移動は短く済みます。
この記事を書いたのは、「高齢だからもう無理」と「短い手術だから年齢は関係ない」のどちらかで決めてしまう方が多く、どちらも実際の判断とずれているからです。
白内障手術のリスクを左右するのは、年齢そのものより、持病と飲んでいる薬、白内障以外の目の病気、そして手術中に仰向けで目を動かさずにいられるかどうかです。80代、90代でも条件が整っていれば手術は検討できますが、黄斑や視神経に病気があると、レンズを入れ替えても見え方の戻りに限界が出ることがあります。
まず手元にそろえやすいのは、親御さんのお薬手帳の写真と、日本の眼科で言われた診断名のメモです。この2つをLINEで送り、「この持病と薬で手術を考えられる目か」をひとつだけ聞いてみてください。薬の名前が正確にそろっていると、質問がぼやけずに済みます。
高齢だと白内障手術のリスクは上がりますか
年齢が上がると、白内障そのものが進んで水晶体が硬くなっていたり、瞳孔が広がりにくくなっていたり、水晶体を支えるチン小帯という細い線維が弱くなっていたりすることが増えます。どれも手術の難しさに関わる変化ですが、年齢の数字がそのまま危険度を表すわけではありません。同じ80歳でも、目の中の条件は人によってまったく違います。
米国国立眼研究所(NEI)や米国眼科学会(AAO)は、白内障手術を広く行われている手術としたうえで、感染・出血・炎症・網膜剥離などのリスクがあることを説明しています。高齢の方の場合、ここに持病や服薬、体の動きの問題が重なるかどうかが分かれ目になります。
何歳ごろ受けるかという視点は白内障手術を受ける年齢と判断基準をまとめた記事で扱っているので、ここでは「その年齢で、どの条件がリスクを動かすか」に絞ってお話しします。
白内障手術リスク高齢者――目と体の状態で変わること
高齢の方で、手術の前に把握しておきたい状態を表にまとめました。
| 状態 | 起こりうること | 手術前に考えること |
|---|---|---|
| 糖尿病 | 網膜症や黄斑のむくみが術後に目立つことがある | 血糖の状態と眼底を先に確かめ、時期を決める |
| 一部の前立腺の薬 | 手術中に瞳孔が小さくなりやすく、虹彩が動きやすい | 服用中の薬を手術前に伝える |
| 血液をかたまりにくくする薬 | 自己判断でやめると脳梗塞などのリスクが上がる | 続けるかどうかは処方医と相談して決める |
| 黄斑変性・緑内障 | レンズを替えても見え方の戻りに限界が出る | どこまで戻りそうかを先に知り、レンズを選ぶ |
| 角膜内皮細胞が少ない | 術後のかすみ(角膜のむくみ)が長引くことがある | 手術前に細胞の数を測り、見通しを立てる |
| 進んだ白内障 | 水晶体が硬く、手術の負担が増えやすい | 待ちすぎず、時期を相談する |
| 仰向けがつらい・耳が遠い | 手術中に姿勢や視線を保ちにくい | 体の状態を事前に共有しておく |
たとえば、78歳で糖尿病があり、前立腺の薬を飲んでいて、右目のかすみで車の運転をやめた方がいるとします。私なら、まず眼底と黄斑に糖尿病による変化がないかを確かめ、次に薬の情報から、手術中に瞳孔が広がりにくい可能性を見込みます。黄斑に変化があれば、多焦点ではなく単焦点のレンズを考えます。両眼に白内障があっても、片眼ずつ進めるほうが合う場合もあります。条件が重なる方ほど、滞在の日程にもゆとりが要ります。
手術の方法はどう選ぶ?片眼ずつか、レンズは何か
現在の白内障手術は、角膜に2〜3mmほどの小さな切開を作り、超音波で濁った水晶体を砕いて吸引し、そこに眼内レンズを入れる方法が標準です。点眼麻酔で行い、片眼の手術時間は約15〜20分、入院はいりません。注射の麻酔を使わず手術時間も短いことは、体力に不安がある高齢の方にとって負担を減らす要素です。
遠方から来られる方では、一度の来院で両眼を整えて帰られるケースも多くあります。ただ、黄斑の病気や持病がある方、片眼の経過を見てから次を決めたい方には、片眼ずつのほうが向くこともあります。どちらにするかは、目の状態と滞在できる日数を並べて決めます。
レンズは大きく分けて、単焦点、多焦点、乱視を矯正するタイプがあります。単焦点は夜の見え方がすっきりしやすく、近くを見るときは眼鏡を使います。多焦点は眼鏡に頼る場面を減らせる一方、夜間に光のにじみ(グレア・ハロー)が出ることがあり、慣れる期間も単焦点より長くかかることがあります。
韓国語を読めるご家族がいれば、ヒーリング眼科本院の韓国語ページ(プレミアム眼内レンズ)も一緒に見てもらうと、レンズの話をするときに家族で同じ資料を見ながら相談できます。
手術を待つ・見送るほうがいいのはどんな目ですか
濁りがまだ軽く、日常に大きな支障がない場合は、急いで手術を受けるより経過を見ながら時期を決めるほうがよいことが多いです。白内障手術は、時期を争う緊急のものでない場合がほとんどです。
一方で、血糖や血圧がコントロールできていない、まぶたや結膜に炎症や感染がある、自己免疫疾患が落ち着いていないといった場合は、まずそちらを整えてから手術の時期を考えるのが一般的です。仰向けで15〜20分ほど静かにしていることが体調的に難しい方も、事前に方法を相談する必要があります。
逆に、待ちすぎにも理由のある注意点があります。濁りが進みすぎると水晶体が硬くなり、手術の難度が上がることがあります。運転や読書、転びやすさに影響が出てきたら、それが時期を考えるきっかけです。
知っておきたいリスクと副作用
手術後しばらくは、異物感、涙、充血、まぶしさが出ることがあります。多くは数日で落ち着き、見え方は数日から数週間かけて安定していきます。多焦点レンズでは、夜の光のにじみに慣れるまでもう少し時間がかかることがあります。
頻度は低いものの、知っておいてほしい合併症もあります。目の中の感染(眼内炎)、炎症の長引き、黄斑のむくみ、眼圧の上昇、網膜剥離などです。糖尿病がある方は黄斑のむくみが、角膜内皮細胞が少ない方は角膜のかすみが長引くことがあります。数か月から数年たって、レンズを支える袋が濁る後発白内障が起こることもありますが、短時間のレーザー処置で対処できることが多いです。
帰国後に、急に見えにくくなった、痛みが強くなってきた、充血がひどくなる、光が走る・黒い影や幕がかかったように見える、といった変化があれば、様子を見ずにその日のうちに近くの眼科を受診してください。そのとき手術日、左右どちらの目か、入れたレンズの種類、使っている目薬の名前がわかると、診察がスムーズに進みます。これらを書面で持ち帰れるかどうかは、予約の段階で確認しておくと準備しやすくなります。
どの程度当てはまるかは人によって違い、手術を受けられるかどうかは来院時の精密検査で決まります。
術後の経過でよく聞く話と、医学的な実際
「翌日にはもう見えるようになる」という話は、半分は本当です。翌日から明るく感じる方は多いのですが、見え方が落ち着くまでには数日から数週間かかり、その間は日によって見え方が揺れることがあります。
「高齢だと回復が遅い」という話は、年齢そのものより目の条件によります。角膜内皮細胞が少ない方や、黄斑に病気がある方では、すっきりするまでに時間がかかったり、見え方の戻りに限界が出たりすることがあります。年齢だけで遅いと決まるわけではありません。
「何年かしてまたかすんだら手術の失敗」という話は、多くの場合あてはまりません。先ほどの後発白内障であることが多く、レーザーで対処できます。日ごとの過ごし方は白内障手術後の回復と経過をまとめた記事で詳しく書いています。
費用は何で決まりますか
白内障手術の費用を大きく動かすのは、まず眼内レンズの種類です。単焦点か、多焦点か、乱視を矯正するタイプかで変わります。次に、片眼か両眼か。さらに、術前検査で黄斑や緑内障など別の病気が見つかった場合は、その評価も含めて計画が変わることがあります。
渡航費とは別に、付き添う方を含めた滞在日数と宿泊も総額に関わります。当院には提携ホテルとしてオクラウドホテル(瑞草区)があります。料金は外国人も韓国人と同じで、正確な費用は精密検査の後に確定します。レンズごとの考え方は韓国での白内障手術費用の考え方をまとめた記事をご覧ください。
ご自身の場合の目安を知りたいときは、日本の眼科で受けた検査結果と、考えているレンズの種類をLINEで送り、「この条件だと費用は何で変わるか」を聞いてみてください。
付き添うご家族と決めておきたいこと
「白内障手術リスク高齢者」の検索では目の合併症の話が多く出てきますが、実際には移動や点眼の段取りでつまずくことも少なくありません。仁川空港から当院までは約70分、新論峴駅からは徒歩1分です。片眼の見え方が変わった直後は距離感がつかみにくく、段差で転びやすくなるので、移動の日は付き添いの方が手を添えられるようにしておくと助けになります。
診療時間は月〜木が10:00〜18:30、金曜は21:00まで、土曜は14:00まで、日曜・祝日は休診です。多くの方は手術翌日の経過確認のあとで日常生活に戻るので、翌日が休診日にあたらないか、手術日を選ぶときに確認してください。
手術後は、数週間にわたって1日に何回か目薬をさすのが一般的です。ご本人が自分でさせるか、帰国後に誰が手伝うかを、渡航前に家族で決めておくと慌てずに済みます。付き添いの準備については親と一緒に韓国で白内障手術を受けるときの準備をまとめた記事も参考になります。相談の窓口や対応言語はヒーリング眼科の日本語トップページにまとめています。
渡航を考えている時期と、親御さんがいちばん気にしていること(たとえば「手術中にじっとしていられるか」)をひとつ添えて送ってみてください。来院されたら、検査から手術、術後の診察まで同じ主治医が担当し、検査結果を通訳と一緒に日本語で確認しながら、目と暮らしに合う方法をお勧めします。
よくある質問
90歳を過ぎていても白内障手術は受けられますか?
年齢だけで上限が決まるわけではありません。目の状態、持病と薬、手術中に仰向けで姿勢を保てるかどうかで考えます。黄斑や視神経に病気があると見え方の戻りに限界が出ることがあるため、どこまで戻りそうかを先に知っておくことをお勧めします。
認知症や難聴があっても手術はできますか?
程度によります。点眼麻酔の手術では、声かけに応じて目の位置を保つ必要があるため、指示が伝わるかどうかが一つの目安になります。日常の様子や聞こえ方を、事前に家族から伝えておいてください。
血液をかたまりにくくする薬は、手術前にやめるべきですか?
自己判断でやめないでください。中止すると脳梗塞などのリスクが上がることがあります。米国国立医学図書館のMedlinePlusも、こうした薬は事前に医療者に伝えるよう説明しています。続けるかどうかは処方医と相談して決めます。
白内障手術のあと、どのくらいで飛行機に乗れますか?
多くの方は手術翌日の経過確認のあとで日常生活に戻ります。白内障手術だけであれば、機内の気圧が問題になることは通常少ないとされますが、別の処置が加わった場合は変わります。帰国日は予約時に相談して決めてください。
日本語で検査結果の説明を受けられますか?
日本語・中国語(繁体)・英語の通訳が常駐しています。検査結果やレンズを選ぶ理由を、通訳と一緒に日本語で確認できます。付き添うご家族も同じ説明を聞けます。
