白内障手術後スマホはいつから?控える場面と費用・経過・方法
白内障手術後スマホは翌日の経過確認後、短時間から使えることが多いです。文字の見え方はレンズ選びで変わります。日本語通訳常駐の院長が帰国後の注意点と連絡の目安を説明します。
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
白内障手術後スマホはいつから見ていいのか、韓国で手術を受けて日本に帰ったあと画面の文字がぼやけたら誰に聞けばいいのか、迷っていませんか?航空券を取る前に、この先を読んでみてください。手術後のスマホの見え方の経過、それを左右するレンズの選び方、費用を決めるもの、帰国後に連絡したほうがいい症状が分かり、ご自身の使い方と予算に合う手術の形を考えやすくなります。
こんにちは。ヒーリング眼科 代表院長のキム・ソニョンです。角膜・緑内障・白内障を専門とし、ソウル・江南で白内障手術を担当しています。
この記事を書いたのは、画面の光で手術した眼が傷むのではと心配してスマホを何日も我慢する方がいる一方で、手術後にスマホの文字が見えにくい理由がレンズの選び方にあることを知らないまま、手術を決めてしまうことがあるからです。
スマホを見ること自体で手術した眼が傷むことは考えにくく、翌日の経過確認のあとは短い時間から使い始められることが多いです。ただし、手術後にスマホの文字を老眼鏡なしで読めるかどうかは、選ぶ眼内レンズで決まります。
スマホを老眼鏡なしで見たいけれど自分の眼で現実的なのか、と気になる方は、日本の眼科でもらった診断書や検査結果を写真に撮ってLINEで送り、その質問を一つ添えてみてください。
手術当日から1週間、スマホはどう使えばいい?
白内障手術後スマホは、当日は連絡の確認程度にとどめ、翌日の経過確認のあとは休憩をはさみながら短時間ずつ使うのが目安です。
当院の白内障手術は点眼麻酔で行い、片眼の手術時間は約15〜20分で、入院はせず当日にお帰りいただけます。その日の手術した眼は、かすみや異物感、涙が出るのが自然な反応です。スマホは手術していない側の眼で連絡を確認する程度にして、目を閉じて休む時間を優先してください。
翌日の経過確認では、切開の状態と眼内レンズの位置、眼圧を確かめます。多くの方はこの頃から日常生活や軽い活動に戻られ、スマホも同じように少しずつ使えるようになります。
使い始めの数日は、画面を見ている間に瞬きが減りやすく、手術直後の眼は乾きを感じやすい状態です。20分ほど見たら一度遠くを眺めて瞬きをする、文字サイズを大きめに設定する、暗い部屋で画面だけを見続けない。この三つを意識すると、夕方の目の重さを軽くしやすくなります。
点眼の時刻をスマホのアラームに入れておくのも、手術後のスマホの役に立つ使い方の一つです。複数の目薬を使う時期は、時刻と種類をメモ機能に残しておくと飲み忘れならぬ差し忘れを防げます。
スマホの文字の見え方は、レンズの選び方で変わります
白内障手術の方法そのものは、角膜に2〜3mmほどの小さな切開を作り、超音波で濁った水晶体を砕いて吸引し、そこに眼内レンズを入れる超音波水晶体乳化術が標準です。手術後にスマホがどう見えるかを左右するのは、この手技よりも、どのレンズをどの距離に合わせるかです。
単焦点レンズは一つの距離にピントを合わせるレンズです。遠くに合わせれば運転や景色はすっきり見えやすい一方、30〜40cmで持つスマホには老眼鏡が必要になることが多くなります。近くに合わせればスマホは裸眼で読みやすくなる代わりに、遠くを見るときに眼鏡を使う生活になります。
多焦点眼内レンズは、遠くと近くの両方にピントが合うよう設計され、老眼鏡への依存を減らすことを目指すレンズです。ただ、夜間に光のにじみ(グレア・ハロー)を感じる方がいること、脳が新しい見え方に慣れるまで期間が必要なことがあります。乱視がある場合は、乱視を矯正するタイプのレンズを選ぶ方法もあります。
たとえば、50代後半で仕事の連絡もニュースもスマホで見ていて、夜の運転はほとんどしない方がいるとします。スマホを老眼鏡なしで見たいという希望ははっきりしているので、多焦点レンズが候補に入ります。それでも検査で黄斑や角膜に気になる所見があれば、私はスマホには老眼鏡を使う前提で単焦点をお勧めすることもあります。
手術の時期そのものにまだ迷っている方は、白内障手術を受ける年齢と判断基準も参考になるはずです。韓国語を読めるご家族がいれば、本院の韓国語ページにあるプレミアム眼内レンズの案内を一緒に見てもらうのも一つの方法です。
帰国後、スマホの見え方はどう変わっていく?
視力は数日から数週間かけて安定していきます。帰国直後のスマホの見え方だけで、手術の結果を判断するのは早すぎます。
| 時期 | 見え方の目安 | スマホとの付き合い方 |
|---|---|---|
| 手術当日 | かすみ・異物感・涙が出やすい | 連絡の確認程度にして目を休める |
| 翌日〜数日 | 経過確認のあと日常に戻る方が多い | 短時間ずつ、瞬きと休憩をこまめに |
| 数週間 | 見え方が少しずつ安定する | 老眼鏡は落ち着いてから合わせる |
| 多焦点レンズの場合 | 慣れるまで期間が要ることがある | 近くの文字は焦らず様子を見る |
片眼ずつ手術を受けた場合、手術した眼としていない眼で見え方に差が出て、スマホを見ると疲れやすく感じることがあります。両眼の手術がそろうと落ち着くことが多い症状です。経過全体の流れは白内障手術後の回復と過ごし方で詳しく書いています。
帰国直後に手元が見えにくいからといって、度数の合わない古い眼鏡や試しに買った老眼鏡で長時間スマホを見続けると、目の疲れのもとになります。新しい老眼鏡は、見え方が落ち着いてから日本の眼科や眼鏡店で合わせるほうが、作り直しが少なくて済みます。

スマホをいったん置いてほしい場面
白内障手術後スマホを使ってよい時期に入っても、次のような場面では手を止めてください。
- 点眼の直前。スマホは一日中手で触るものなので、画面を触ったあとは手を洗ってから点眼し、目元には触れないようにします。
- 目がかゆい、ゴロゴロすると感じたとき。こすりたくなったらスマホを置いて、目を閉じて休みます。
- 長時間の機内。客室は乾燥しやすいので、動画を続けて見るより、目を閉じる時間をはさみます。
- 寝る前の暗い部屋。画面だけが明るい状態で見続けると、瞬きが減って乾きやすくなります。
- 入浴中やサウナ。サウナ・水泳・目に力が入る運動は、手術後しばらく控えてください。
ご両親の手術に付き添う方は、点眼のアラームや文字サイズの設定を出発前に済ませておくと、帰国後の毎日が回りやすくなります。付き添う側の準備は親と一緒に韓国で白内障手術を受けるときの準備にまとめました。
帰国後、どんな症状なら連絡すべき?
見え方が急に落ちた、痛みが強くなる、充血がひどくなる、光が走る・黒い影が増える。この四つは様子を見ずに、すぐ眼科を受診してください。
知っておきたいリスクと副作用
手術後しばらくは、かすみ、異物感、涙、まぶしさ、乾きを感じることがあります。多くは日を追って軽くなり、視力は数日から数週間かけて落ち着いていきます。スマホを見ると目が乾く、夕方に疲れるといった症状も、この時期にはよくあるものです。見え方の回復には個人差があり、手術がその方の眼に合うかどうかは精密検査で判断します。
一方で、感染や炎症、眼圧の上昇など、どんな白内障手術でも起こりうる合併症があります。米国国立眼研究所(NEI)も、視力の低下、薬でおさまらない痛み、強い充血、光が走る・浮遊物が増えるといった症状があれば、すぐ眼科医に連絡するよう案内しています。
帰国後にこうした症状が出たら、まず日本の近くの眼科を受診し、手術日と入れた眼内レンズの種類が分かるものを見せてください。そのうえで、LINEでも状況を知らせてください。
黄斑変性・緑内障・角膜内皮の傷みなど他の眼の病気がある方は、手術後も期待ほどくっきり見えないことがあります。コントロールされていない糖尿病や一部の前立腺の薬などは手術や回復に影響しうるため、服用中の薬は事前に伝えてください。
数か月から数年たってから再びかすんで見えてくる場合は、水晶体の後ろの膜が濁る後発白内障のことがあります。これはレーザー処置で治療できるもので、眼内レンズそのものが濁ったわけではありません。
帰国後のことまで考えて手術を決めたい方は、いま飲んでいる薬の名前をお薬手帳の写真でLINEに送り、「この薬は手術や帰国後の回復に影響しますか」と聞いてみてください。LINEの窓口はヒーリング眼科の日本語トップページからも開けます。
白内障手術の費用は何で決まる?
費用を左右するのは、主に眼内レンズの種類、片眼か両眼か、術前検査で分かる眼の状態の三つです。
スマホを老眼鏡なしで見たいかどうかは、そのままレンズ選びにつながり、費用にも関わってきます。単焦点か多焦点か、乱視を矯正するタイプを使うかで変わり、片眼か両眼かでも総額は違います。これとは別に渡航費や宿泊費がかかり、滞在日数は手術の内容と眼の状態によって変わるため、相談の段階で確認してください。
費用の考え方は眼内レンズで費用が変わる理由にも書きました。ご自身の場合の費用は、希望するレンズの種類と片眼か両眼かを書いてLINEで聞いてみてください。
渡航前にLINEで確かめておきたいこと
帰国後のスマホ生活まで見すえるなら、出発前に確かめておきたいのは二点です。手術日と帰国便の間に翌日の経過確認が入る日程になっているか。そして、帰国後に日本の眼科で見せる手術の記録をどの形で持ち帰れるか、です。
日本の眼科でもらった検査結果の写真と渡航を考えている日程をLINEで送り、「帰国後にスマホの文字が見えにくくなったら、どこに相談すればいいか」と一つだけ聞いてみてください。来院された日には、私が精密検査の結果を通訳とともに一緒に見ながら、スマホの使い方まで含めてあなたの眼に合うレンズをお勧めします。
よくある質問
帰りの飛行機でスマホや映画を見ても構いませんか?
見ること自体は問題になりにくいですが、機内は乾燥しやすく、画面を見続けると瞬きが減ります。人工涙液を手元に置き、動画は区切って見て、目を閉じる時間をはさんでください。帰国便の日程は手術の内容によって変わるため、航空券は相談で日程を確認してから取ると組み直しが少なくて済みます。
手術後の老眼鏡はいつ作ればいいですか?
視力は数日から数週間かけて安定していくため、新しい老眼鏡は見え方が落ち着いてから作るのが一般的です。それまでは手持ちの眼鏡で短時間だけ使い、合わないと感じたら無理に長く見続けないようにしてください。
ブルーライトカットの眼鏡やフィルムは必要ですか?
スマホのブルーライトが手術した眼を傷めるという根拠は、現時点ではっきりしていません。まぶしさが気になる場合は、画面の明るさを下げる、夜はダークモードにするといった調整で足りることが多いです。
両眼を手術する場合、スマホが見にくい時期はありますか?
片眼ずつ手術する場合、左右で見え方に差が出る間はスマホを見ると疲れやすく感じることがあります。両眼の手術がそろうと落ち着くことが多いので、その間は文字を大きくし、こまめに休憩を入れてください。
帰国後の診察は日本の眼科で受けられますか?
術後の経過は、多くの場合日本の眼科でも診てもらえます。受診のときは手術日、左右どちらの眼か、入れた眼内レンズの種類が分かるものを見せると話が早く進みます。こうした記録をどの形で持ち帰れるかは、手術前の相談で確かめておいてください。
