白内障手術 しない で治すのは難しい。それでも待てる人の条件
白内障手術 しない で治す目薬やサプリはあるのか。濁った水晶体を元に戻す薬は現時点でなく、手術を急がなくてよい段階と、待たないほうがよいサインを眼科院長が説明します。
キム・ソニョン 代表院長
角膜・緑内障・白内障
医学監修キム・ソニョン 代表院長
編集: キム・ソニョン
目次
「白内障手術 しない で治す」方法として、濁った水晶体を目薬やサプリメントで透明に戻せるものは、今のところ確立されていません。ただ、濁りが軽く暮らしに困っていない段階なら、すぐに白内障手術を受けずに経過を見るという選択は十分にあります。韓国の眼科に相談したら、言葉がよく分からないまま手術を勧められるのではないか、と身構えている方もいると思います。
角膜・緑内障・白内障を診ている、ヒーリング眼科代表院長のキム・ソニョンです。
当院には日本語の通訳が常駐していて、検査の結果は通訳と一緒に日本語で確認できます。日本の眼科で「初期の白内障」と言われた方は、そのときの検査結果か、処方された目薬の袋を写真に撮り、「今の段階で手術を待ってもいいですか」という質問と一緒にLINEで送ってください。
白内障は目薬で治すことができますか?
「白内障手術 しない で治す」と検索すると、目薬やサプリメントで治るという情報が見つかることがあります。日本では、ピレノキシンやグルタチオンといった点眼薬が、進行を遅らせる目的で処方されることがあります。ただ、これらは濁った部分を透明に戻すための薬ではありません。
通販サイトで「白内障が治る」とうたう海外製の目薬も、成分の研究はまだ動物や実験室の段階で、人の白内障を透明に戻す効果は確かめられていません。米国国立眼研究所(NEI)も、白内障を取り除く方法は手術だけだとしています。
濁った水晶体が元に戻らない理由
水晶体は、目の中でカメラのレンズのように光の焦点を合わせる組織で、ほとんどがたんぱく質と水でできています。年齢とともにこのたんぱく質の性質が変わり、白く濁っていくのが白内障です。
生卵の白身は透明でも、一度火が通ると白く固まり、冷ましても元の透明さには戻りません。水晶体の濁りもこれと似ていて、性質の変わったたんぱく質を薬で元に戻すことは、今の医学ではできません。そのため治療は、濁った水晶体を取り除き、透明な眼内レンズに入れ替える手術になります。
サプリメントや食事、サングラスで進行は止まりますか?
紫外線、喫煙、高い血糖値、ステロイド薬の長期使用は、白内障を進めやすくする要因として知られています。サングラスや帽子で紫外線を避けること、たばこをやめること、糖尿病の方が血糖を整えることは、目の健康のためにも意味があります。
ただし、すでにできた濁りがこれで消えるわけではありません。抗酸化成分をうたうサプリメントについても、白内障を透明に戻すという根拠はありません。進行を少しでも抑える工夫として続けるのはかまいませんが、それで手術が要らなくなると考えるのは避けてください。
手術をしないで過ごせるのは、こんな段階です
検査で濁りが見つかっても、それがまだ軽く、運転や仕事、読書に大きな支障がなければ、急いで手術を受ける必要はありません。この段階では、眼鏡の度数を合わせ直す、部屋の照明を明るくする、まぶしさを抑えるサングラスを使う、拡大鏡を使う、といった工夫で過ごせることが多いです。NEIも、初期の症状にはこうした工夫で対応できることを紹介しています。
一つの目安は運転です。日本の普通免許の更新には、両眼で0.7以上の視力が求められます。眼鏡をかけてもこの基準に届きにくくなってきた、夜の対向車のライトがにじんで運転が怖い、という場合は、手術を考え始める時期に入っています。
見逃しやすい初期のサインは白内障の初期症状のチェックポイントで、年齢と手術のタイミングの関係は白内障手術を受ける年齢と判断の基準で説明しています。
待たないほうがよいのは、どんなときですか?
かすみが運転や仕事、読書にはっきり支障を出している場合は、手術の時期を考えてください。白内障が進みすぎると水晶体が硬くなり、手術の難しさが増すことがあります。待てば待つほど得をする病気ではありません。
緑内障も診てきた立場から付け加えると、目の中の水の出口(隅角)がもともと狭い方では、水晶体が厚くなるにつれて出口がさらに狭まり、急に眼圧が上がることがあります。目の強い痛みや頭痛、吐き気とともに見えにくくなった場合は、すぐに眼科を受診してください。隅角が狭いかどうかは検査で分かるので、経過を見ている方も定期的な受診は続けてください。
手術を選ぶときに知っておきたいこと
白内障手術は、片眼で15〜20分ほどです。点眼の麻酔で行い、注射は使いません。回復は数日で日常に戻る方が多く、見え方はその後少しずつ安定していきます。
知っておきたいリスクと副作用
手術のあと数日は、異物感や涙、まぶしさが出ることがよくあります。頻度は低いものの、感染や炎症、眼圧の上昇が起こることがあり、まれに網膜剥離が起こることもあります。数か月から数年たってレンズを支える袋が濁る後発白内障は、多くの場合レーザーの処置で対応できます。
黄斑変性や緑内障、角膜内皮の傷みなど別の病気がある目では、濁りを取っても期待したほどくっきりしないことがあります。多焦点レンズでは夜に光のにじみを感じる方がいるため、検査の結果によっては単焦点レンズをすすめます。どこまで見えるようになるかには個人差があり、手術が合うかどうかは対面の検査で決まります。
老眼の矯正も含めてレンズを考えたい方は、50代で白内障と老眼を考えるときの順番も読んでみてください。ご家族に韓国語を読める方がいれば、韓国本院のプレミアム眼内レンズのページを一緒に見てもらうと、レンズについて家族で話すときの手がかりになります。
韓国で相談するとき、言葉の壁はありますか?
当院は保健福祉部の外国人患者誘致登録医療機関で、日本語・中国語(繁体)・英語の通訳が常駐しています。手術が合うのか、別の方法がよいのか、今は待つべきなのかを、通訳を通して日本語で質問できます。副作用の可能性や限界は、検査のあとに私から説明します。
検査から手術、その後の管理までは一人の主治医が担当します。新論峴駅から徒歩1分で、金曜は21時まで、土曜は14時まで診療しています(日曜・祝日は休診)。来院から帰国までの順番は韓国での白内障手術の流れに書いていますが、滞在の日数は目の状態で変わるので、相談の際に確認してください。
「白内障手術 しない で治す」方法を探しているいまの段階でも、相談はできます。次に日本の眼科を受診したら、視力の数値が書かれた紙を写真に撮り、前回の数値と並べてLINEで送ってみてください。「この変化は、手術を考える段階に入っていますか」と一つだけ添えれば十分です。
よくある質問
日本で処方された白内障の目薬は、やめてもかまいませんか?
自己判断でやめず、処方した眼科医に相談してください。進行を遅らせる目的で使われる薬なので、続けるかどうかは、その目を診ている主治医と決めるのが筋です。
白内障を放っておくと、失明することはありますか?
世界的には、白内障は視力を失う主な原因の一つです。多くはゆっくり進み、手術で見え方の回復が見込めることが多い病気ですが、進みすぎると手術が難しくなったり、目によっては眼圧が急に上がったりすることがあります。経過を見ている間も、定期的な受診は続けてください。
片目だけ白内障と言われました。もう片方も手術が必要になりますか?
白内障は両眼に起こることが多いものの、進み方は左右で違うことがよくあります。手術が必要かどうかは片眼ずつ判断し、両眼とも手術する場合も、片眼ずつ行うのが一般的です。
手術が怖くて決心がつきません。相談だけでもかまいませんか?
かまいません。今は待つという結論も含めて、気になることは何でも聞いてください。副作用の可能性や手術の限界は、検査のあとに説明します。
白内障手術を受けると、老眼鏡は要らなくなりますか?
入れる眼内レンズによって変わります。単焦点レンズでは、近くを見るときに眼鏡が必要になることが多いです。多焦点レンズは老眼鏡に頼る場面を減らすことができますが、夜の光のにじみなどもあるため、目の条件と暮らし方を検査で確かめてから選びます。
